PCM5102AとPCM2704との聴き比べ

      2017/09/15

PCM5102Aを使っているAmulechのAL-9628DとPCM2704を使った自作DDコンバーターの聴き比べしたので紹介したいと思います。

AmulechのAL-9628Dは価格が15000円と安いながら非常に鮮度が高い音質で気に入りました。

出力ラインにDCカットコンデンサが入らないところが音質的にロスや色付けが無くていいところです。

電源はUSBバスパワー または 付属しているACアダプター動作可能です。

私は自動車用の12Vバッテリーや乾電池8本直列の12V電源を使ったりしていますが、特に問題なく作動しています。

これは屋外でも使えるので便利です。

このDACは無線と実験誌主宰の2014年度テクノロジー・オブ・ザ・イヤー のデジタルプレイヤー部門で高得点を取って受賞もしています。

PCM5102は価格が55000円~70000円のラックスのDA-100にも使われているぐらいですから、音が良いDACチップなのです。

 

一方のPCM2704 DACチップを使って人気商品はMUSE Audio USB-DAC ヘッドフォンアンプ 3250円、秋月電子通商のAKI DAC 1700円などがあります。

今回音質比較するのはAmulechのAL-9628Dと「AKI DAC 1700円+ライントランス」です。

ライントランスはタムラ製で2個使って価格は14000円ですから、価格的にはほぼ同等になります。

ライントランスをわざわざ使ったのはCM2704 DACチップの出力電圧0.5Vを4倍の2Vに昇圧するためです。

DACチップPCM5102AとPCM2704の性能差はあまりに大きいものがあります。

おまけにPCM2704の出力にはカップリングコンデンサ―を入れてあります。

そもそも比較に耐えられのかが興味ぶかいところです。

 

試聴した曲は

・エレファントカシマシの「なからん」

ボーカルの生々しさやエレキベースの低音の深さ、オーケストラのここの楽器の分離度などをポイントに聴きました。

・Paris-Troika (Misha Piatigorsky)の「ホテルカリフォルニア」

使用したヘッドホンは T70pです。

DACチップPCM5102AとPCM2704の性能差
PCM2704と同様にPCM5102AはともにDDコンバーターを内臓しています。

PCM5102Aは8倍オーバーサンプリング、32ビットデルタ・シグマ方式でDA変換は電流加算式です。

電圧出力は2.1VでDCカットコンデンサ不要です。

サンプリングレイトは8~384kHz,16,24,32bit。

ダイナミックレンジ112DB、THD+N -93DBです。

一方PCM2704はDA変換は16bitデルタ・シグマ方式です。

アナログ出力電圧は低くて0.5VでDCカットコンデンサが必要です。

S/N比98DB、ダイナミックレンジ98DB、対応サンプリングレイトは32,44.1,48kHzです。
DACチップPCM5102AとPCM2704の価格差
秋月電子通商 PCM2704DBR 400円

Bispa     PCM5102APW 980円 現在は在庫切れ。他店でも単品販売されていて1180円程度で購入できます。

価格差はこの段階ですと600円程度しかありません。

それにしては音質的には数字的にあまりにも大きい性能差です。


「AKI DAC+LPF+ライントランス」とは
自作マニアには有名なペルケさんという方が考案された方式です。

PCM2704の低いアナログ出力電圧は0.5Vをライントランスで2Vまで昇圧し、LPFも追加したものです。

高品質高性能なタムラのライントランスや春日無線のライントランスを使います。

わたしが使っているのはタムラのTK-171です。

これで「AKI DAC 1700円+ライントランス」とAmulechのAL-9628Dの性能差はダイナミックレンジの差が主になります。

PCM5102のダイナミックレンジ112DBとPCM2704の98DBの差14DBがどのような音質差を生じるかですね。

次はSTEREO誌付録のUSBノイズフィルターの出番です。

SN比の差14DBをUSBノイズフィルターでどこまでカバーできるかですが。

これは長くなるので次回にゆずります。

カップリングコンデンサの有無も大きな問題です。

わたしはカップリングコンデンにOSコンデンサを使用しました。
「AKIDAC+ヘッドフォンアンプ」の音質
これだけでも結構いい音なのです。

ピアノトリオの演奏をじっくり聴かないと試聴になりません。

再生音の透明感・・◯ ベールを感じません。
シンバルの音・・・◯ 少し芯がなくて弱く聴こえます。
ベースの音・・・・◯ 分割振動は聴こえますが。
ピアノの音・・・・◯
「AKI DAC+LPF+ライントランス」の音質
普通に聞いていては両機の再生する音の相違はわかりません。
これで何が不満があるのかという音質です。
タムラのトランスは優秀ですね。
全く音質の劣化をどの帯域でも感じません。
それどころか、山と谷がでてきました。
良く聞き込むと音にわずかににじみがあったり、
ボーカルの背後に流れるオーケストラの音のここの楽器の分離が少し良くない感は比較するとあります。
再生音の透明感・・◯◯ベールを全く感じません。
シンバルの音・・・◯◯ 少し芯がでてきました。
ベースの音・・・・◯◯ 分割振動は聴こえ、最低域の音程も明確です。
ピアノの音・・・・◯◯ 芯がでてきました。
AmulechのAL-9628D(PCM5102A)の音
一音一音の実在感を強く感じます。

再生音の透明感・・◯◯◯ 音だけが浮かび上がる感じです。
シンバルの音・・・◯◯◯ 芯がでてきました。
ベースの音・・・・◯◯◯ 分割振動はもちろん、最低域音もあいまいにはなりません。
ピアノの音・・・・◯◯◯ ビアノの一音にも情報量があるのでしょうか、実在感がでてきました。

あたりまえですがダイナミックレンジの差とカップリングコンデンサを経由しない音は鮮度が高いものがあります。

音のにじみあるいはノイズの差なのでしょうか、PCM2704に比較するとボーカルや個々の楽器の分離度合いが鮮明です。

ですが、あえていちゃもんをつけるとオーケストラの分離度合いを聴くとまだ向上の余地はあるように思います。

それでも「AKI DAC+LPF+ライントランス」よりは明瞭度は上がっています。
PCM2704とPCM5102の音質差
DACチップの性能差の中でSN比14DBの差は数値的には5倍の差に相当します。

あるいはカップリングコンデンサの有無の影響が大きいのかもしれません。

いずれにしろこのあまりに大きい差を埋めることはできなかったと言えます。

感覚的に表現するとPCM2704の方はPCM5102と比較してノイズやにじみに埋もれて聞こえてこない音があるということでしょうか。

あるいは鑑賞モードに入れる楽曲の数が少し少ないということになるでしょうか。

チップ段階での価格差600円の代償は大きいと言えます。

しかしながらその差は良く聴き込んでわかる差ですから極々わずかなのです。

 

AmulechのAL-9628Dも発売されてから3年以上経過しましたが、私のパソコン音楽再生システムとしてフル活用しています。

その後アムレックのDACは新商品AL-38432DSが販売されています

価格は26000円とこちらもお求めしやすい価格なのに、かの有名なES9018K2M DACチップを採用しています。

当然性能も格段にアップしています。

PCM最大384KHz/32bit

DSD:2.8MHz (DSD64) / 5.6MHz (DSD128)/11.2MHz(DSD256)対応

電源は9V、ライン出力は2Vrms固定出力でOCL(アウトプット・コンデンサ・レス)です。

値ごろ感から買いたい気持ちもありますが、まだ当分はAmulechのAL-9628Dでいきます。



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